初めての青色申告 後

これは2016年1月19日に書かれた記事です

2016年1月19日

今日は晴れていた
外の風は冷たく身に染みるが 車の中で運転していると車内に入る日差しが暑い

自分は昨日よりも少し遅い 午後1時40分ぐらいに税務署の裏にある駐車場に車を止めた

駐車場に止まる車の数が昨日よりも多い 15台は止まっているだろうか
晴れていると言うだけで こうも変わるもんなのか と思いながら申告会場へ

建て付けの悪い扉を開け 順番を待つためのパイプ椅子へと向かう

空いているパイプ椅子は3脚だけだ

混んでいる

昨日でさえ それなりに時間がかかった これでは どれぐらい待たされるのか…

自分は空いている椅子に座り周りの人を見る

年配の人が ほとんどだ
自分のような38才前後もいなければ それより若い世代もいない

若い世代は家でパソコンで申告を終わらせるからいないのか
それとも税に関わる人が少ないのか

相談員と話をしている年配のオジサン達の会話を聞いていると
家賃がどうやら 不動産が 相続税がなんたらとかが多い

することがないので周りの会話ばかりが頭に入ってくる

椅子と椅子の間が狭いので スマホでeroticサイトを見るわけにもいかない
隣に座った人に横から覗かれる

ただ黙って待つばかりだ

気が付けば空いている椅子はなくなり立って待つ人さえ出てきている

1番に座る人が呼ばれ 皆して横にずれ また待つ
この繰り返しが続く

自分の近くに座る人の会話が聞こえた

「ひとつ相談したいだけなんだよ 聞けば2分で終わる ネットで調べられるんだけど 相談員に聞いた方が間違いないから でも長い時間 待って2分で終わるんだ どうしようかな」

昨日の自分みたいな人がいる
自分は3分で相談が終わったが今日の混みようでは考えてしまうのは当然か
その人は 諦めて帰って行った

更に周りの会話に耳を傾ける

「なんだ あの若い相談員は 仕事してないじゃないか」と怒り口調のオジサン
そんなことはない
若い相談員は椅子で座り待つ人に「今日は何の申告ですか?」と聞き
申告内容によってはパソコンの方へと案内したり書類の不備がないかと確認しパソコンの記入も手伝う忙しさだ 若いから動き回っている

それにしても順番が進まない

相談員と話をする所で流れが どうしても止まってしまう
かなり専門的な相談をする人が多いらしく その道のプロである相談員が ぶ厚い専門書を取り出し説明する姿が目に付く

1人の相談に かなり時間がかかる
無料で相談に乗ってくれるのだから待つのも仕方ないかと自分は思うが

待ちきれないオジサンが相談員を捕まえ 俺はパソコンでの記入だけしたいんだと言っていた

デジャヴだ

昨日も そんなやり取りを見た
相談員は順番に聞いて案内してますので もう少し お待ち下さいと返答していた

長い時間が立ち自分の番が来た
相談員に持ってきた書類を見てもらい あとはパソコンでの記入ですねと言われパソコンの方へ案内された

すると そこにもパイプ椅子があった
さっきの位置からは見えなかったがパソコンの記入をするのにも待つみたいだ

4人が座って待っている
空いている椅子は 1つだけ 自分は椅子に座れたが次の人は立って待ちだ

腰の弱い自分は座れて ホッとした
そこから 更に待ち いよいよパソコンへの記入だ

青色申告

初めての電子申告

青いゼッケンを着た記入補佐の人が隣に座り記入の手助けをしてくれる
自分についたのは 見た目40半ばぐらいの女性だ
お姉さんと呼ぼう
最初にするのは 国税電子申告 納税システムへの登録だ向こうで用意してくれたかカードに登録するようだ
パソコンに住所氏名を入れ暗証番号を入れる

お姉さんが次はここをクリック 次はここに記入と教えてくれるので助かる

自分の持ってきた書類に書かれた数字を言われるままに入れていく

国民保健や国民年金 生命保険 それぞれ項目があり分かりやすい
そして再発行をした源泉徴収票の数値を入れる
お姉さんの言うまま成すがままに進めていく

後はコピーして完了

その前に確認のため相談員に見てもらう
そこで再発行をした源泉徴収票に問題があった

本来なら 28年と書かれてあるべき場所が26年になっていたのだ
これは発行した会社のミスだ 自分も気づいていなかった

相談員は「本当は会社に言って直してもらうんですけど 長い時間 待たれていたので 二重線で消して上に28年と書いて出しましょう」とユルイ対応

これがクリアできたので申告は終わったも当然と思っていたら
最後に還付金を受け取り口座を入力する画面が出た

聞いてない 口座番号など覚えてないし カードも持って来ていない
必要なら必要と最初から言ってくれればいいのに

相談員は 「じゃあ あとから口座番号を送ることにしましょう」と用紙と封筒をくれた
助かった これで また来てください では辛い

これで本当に終わった
完了ボタンをクリック コピーをするをクリック

これで終わり
コピーが終わる間 お姉さんと並んで座って待つ

2人で1つの共同作業をした充実感か 自分は お姉さんに話かけた

正確には お姉さんではなく熟女の部類 お母さんの魅力に近い
それでも もし自分が生ビールを1杯でも飲んでいたら 間違いなく口説いていただろう

「2月になると もっと混むんですか?」と自分は聞いた
「2月は納税が始まるので もっと混みます」とお姉さん

そうか 今の時期に来て自分は正解だったなと思いながら室内を見渡した

全然 人がいないでやんの!パイプ椅子には誰も待っていない

壁にある時計を見たら午後3時だった

「この時間って空くんですか?」と聞くと
「昨日も空いてたわ」と言う
お姉さんを見ていたら 食事 行きませんか?と聞きたくなった
それを言おうとした時にコピーが出来上がった

お姉さんは
「では あちらに行って封筒をお渡しするので そこに利用者識別番号が書いてある書類等をしまって下さい」と言った

自分は最後に気になっていることを聞いた

マイナンバーいらないんですか?
「来年からです」
なんだ マイナンバーいらないのかと思いながら自分は封筒を受け取り部屋を出た
これで初めての青色申告は終わりである

2018年7月11日 追記
青色申告でのマイナンバーは 自分の分だけではなく家族の分も必要になっている

般若

紙切れ