自分だって できるもん! 前編 簡単DIYにチャレンジ
何と言うのか…
男して 大人として 父親として何か足りないんじゃないかと気になりだした
まぁ何が足りないかはハッキリとは自分では分からないのだが
ダメさ加減と言うのか ダラケタ感じと言うか
なんか ちゃんとしてない感じが特に際立っているような気がする
ここにいたって ワイルド感つぅか野性味とかが自分には必要なのではと思った
自分から出ている野性味と言えばナマケモノ臭ぐらいのもので それじゃあまりにも格好悪い
ここらで自分も色々 出来る男だと 優れた父親だとアピールした方が良い考えていた
2015年10月のことだ
自分の1人息子が机に向かって ご飯を食べれるぐらいに成長した
机と言っても うちではコタツが食卓机なのだが
息子が座って ご飯を食べれるように椅子が早急に必要だと自分は思っていた
そんな時
たまたま飲もうと思って買って置いたエビアンのケースの箱が 息子が座るのにジャストフィットすることに自分は気づいた
見事なほどの安定感!
これなら新たに椅子を買う必要もない
息子も気にいったのか エビアン椅子に座り ご飯を食べテレビを見るようになった
エビアン椅子が自分の座る場所だと認識したようで息子は何も言わずとも そこに進んで座る
他に代わりがないから しょうがなく エビアン椅子に座っているだけなのかも知れないが
高さも大きさも そして強度も申し分ないのだから他の椅子を買ってあげる必要もない
最初から子供が座るように作られたんじゃないかと思うほどエビアン椅子は完璧だった
そう 完璧だった…
あの欠点に気づくまではエビアン椅子は完璧だったのだ
あの欠点が無ければ 今もエビアン椅子を使い続けたかも知れない
息子がエビアン椅子を使い始め 二か月ほど過ぎた頃だ
自分がエビアンを飲むために箱の中からペットボトルを一本 また一本と抜いて飲んでいたら
エビアン椅子の形が崩れてきた
これがエビアン椅子の最大かつ唯一の欠点 中身を抜くと箱が壊れる
ディスカウントストアで買ったエビアンの賞味期限は驚くほど短かった だから安かったのだが
いくら安いとは言え無駄にしたくなはい
自分は急いで飲んだ 賞味期限が来る前に飲み切りたかったから…
その結果 エビアン椅子は急速に強度を失う
もう1人息子の体重は支えられない
もう違う もう あの時のエビアン椅子ではない あの頃の姿は 面影は もう ない
人の心は現実的で機械的
エビアン椅子への感謝と別れを惜しみつつも すでに頭の片隅では新しい椅子の事を考えている自分がいた
さぁ どうする? どこで どんな椅子を買うべきか?
あっ!待てよ でも これ 逆にチャンスだと思うんです
今しかないんじゃない?自分が出来る男だと優れた父親だとアピールするタイミング!
これって もう やるしかないでしょ!
あれを!
あの!
DIYを
いつの間にか 日曜大工だと思っていた行為がDIYと言う言葉に変わり もてはやされる この ご時世
そんなの自分だって できるもん!!
DIY?余裕じゃん!
まさに これじゃん 出来る男!優れた父親!アピールポイント!!やるしかないじゃん!!!
1人息子のために椅子を作る 自分でも この行為 惚れ惚れする
椅子を作るための材料が都合のよいことに ちょうどある
処分に困っていた棚を使う
この棚 息子が よじ乗り その上で飛び跳ねるので危なくて仕方がない
元々 安定さや強度がない不安定な作りの お手頃価格の安い棚
嫁が自分と結婚する前から使っていた 安い棚
怪我をする前にしまうか いっそうのこと処分しようかと思っていた物だ
安い棚を材料に椅子を作る
材料はある
だがDIYをするのに必要な道具がない
自分は百均に道具を買うために出かけた
材料を切るのに のこぎりがいる
家の中を探したら のこぎりは何故かあった
のこぎり以外の道具を百均で買いそろえる
自分が必要だと思ったのは 釘とハンマー そして紙やすりだ
紙やすり こいつの存在を ちゃんと思い付くあたりが自分が出来る男 気遣いの出来る優しい男だと自ら言わなくても証明している気がする
材料である木の棚を のこぎりで切れば 当然 切った所はトゲトゲする それを そのまま何もせずに椅子を作ってしまったら
息子が座ったときにトゲトゲの部分が肌に刺さり怪我をする
そうならないように紙やすりで切った所を削り滑らかにしておく
ひと手間を惜しまない小技 まさに愛情の隠し味
自分は百均にて道具を買いそろえた
これでDIYの準備は完了
百均の店内を周り必要な道具を探していた時に
200円で幼児用の椅子が売ってあったのは見なかった事にした
後編へ続く