洋服買い取りの家庭訪問に関する電話勧誘

2017年11月1日

家の電話が鳴った

応対したのは嫁だった
平日の昼の事である

洋服

自分の家の固定電話は 最近 加入したばかりなので
電話番号を誰にも教えていないし 更には自分も嫁も電話番号を覚えていない

そんな電話が鳴ったのである

嫁は どこから掛かって来たものかと怪しみながらも電話に出た

それは あなたの家に伺い 洋服を買い取ります と言う電話だった

その会話の内容を嫁の話から要約すると

要らなくなった洋服は ございませんか?
1着でも大丈夫です

どんな服でも構いません 素材にしますので

明日 お電話してから 伺いますので ご用意して置いてください

との事だった

嫁は 相手が名前と会社名 会社の所在地を言ったので
幾分 信用に値するのかもと思ったらしいが
電話の相手の強引な話し方に嫌悪感と圧迫感を感じた嫁は 次の日にかかって来た電話を無視した

これで 嫁の洋服買い取りの話は終わりである
しつこく電話が掛かってくることもなかったからだ

嫁の母親

嫁が子供を連れ 実家に遊びに行った
実家が遠いわけではないので たまに遊びに行っているのだ

その日 嫁の母親は 唐突に 洋服買い取りの電話があった と嫁に言ったのだ

それを聞いた 嫁と父親は そんな話 聞いてはダメだ 電話勧誘とかは怪しい と口々に注意した

母親は そうよね と呟いた

これで 嫁の母親の洋服買い取りの話は終わった

だが
その後 父親が その場を去ると母親は嫁に 来たのよ と言った
嫁の母親は 洋服買い取りを受けたのである

その時の話である

電話を受けた嫁の母親は 相手が言う事を信じた
弟が家に行きます と言われたので 家に来た若い男を玄関先に入れる

玄関には 嫁の母親が用意していた洋服が何着かあったのだが
若い男は洋服には目もくれずに

指輪やアクセサリーは ないんですか?高価な腕時計とか?
待っているので 今すぐ 探して来てください と言ったのである

嫁の母親は 有りません と答えた
実際に 嫁の母親は その手の物を買うタイプではないし父親も そうなので本当にないのである

待っているので探してきて と言った若い男も粘ってもないと分かると

チッと舌打ちをし ないのかよ と言いながら
嫁の母親が用意した洋服を玄関に置いたまま その場を後にした

もし 嫁の母親が 高価な品物を持っていたなら その場に探して出していただろう

そして二束三文の値段で買われていったと想像できる

洋服買い取りの真相は 貴金属を安く買い取りするための宣伝文句なのであった

訪問での貴金属買い取りは 金や銀 プラチナなどの相場を無視した値で買われることが多い

相手を見て その場で買い叩いて行く
訪問なのだから 後から 文句を言う事も出来ないだろう
名前や会社名 所在地を言ったから 安心できると言うものではない

全てが嘘かも知れないし その時だけ 存在するハリボテ会社かも知れない
稼ぐだけ稼いだら 名前を変えればいい そんな会社だろう

世間とは 蜘蛛の巣のように張り巡らされたの罠の上にあるのだ
自分達は蜘蛛が忍び寄るまでの短い時間の上で生きている

般若

紙切れ