冷たいわね 私を女にしたくせに 後編

打倒 金太の情報

リスとウサギは年老いたフクロウの情報について相談をします

クマ

金太浪のリーダーであるリスとウサギは決断を迫られていました

すでに金太と金太を慕う動物たちに金太打倒を目的にした組織 金太浪の存在は知られてしまっているのですが
リスとウサギが その組織のトップであることまでは金太側には掴めていません

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しかし リスとウサギが金太浪を率いている事が知られるのも時間の問題でしょう

金太の勢力は時間が立つにつれ増えていき 金太浪の仲間は減って行く一方だからです

これ以上 時間はかけられない リスとウサギは作戦を実行に移すことにしました

年老いたフクロウの情報は
長き眠りにつく伝説の森の守護神 三日月のクマの居場所だったのです

比類なきオスのクマと恐れられた三日月のクマなら金太を倒すことができる

ただ その居場所が分かっていても金太たちの目をかいくぐって森から抜け出し険しき道を行かねば辿り着けません

これが どれほど危険であり無謀な行動であるのかがリスとウサギには分かっていました

見つかれば殺される 上手く抜け出せても その道中には恐るべき獣や鬼がいると噂されている

タフでなければいけない 修羅場をくぐり抜けた者でなければ辿り着けない

死にに行くようなものです ここに残り金太の勢力に入れば死ぬことはないでしょう

リスとウサギは金太浪の仲間が眠るアジトを静かに抜け出しました

満月の夜でした

リスもウサギも死ぬことを恐れてはいません でも これ以上 金太浪の仲間が死ぬのが何よりも辛かったのです

だから二人で決めたのでした

リスとウサギのどちらかが三日月のクマの居場所に行く

そして もし三日月のクマの居場所に向かった者が帰って来なかったら 残った方が金太浪を解散させ金太浪のリーダーである自らの命と引き換えに 金太に金太浪の仲間を見逃してもらうと言う事にです

リスはコインを取り出し「コイントスで決めよう 恨みっこなしだぜ」と言いました
ウサギは「恨むものか 大丈夫 全部 上手く行くさ」と返しました

リスとウサギはお互いの目を見ます

長い時間をリスとウサギは共に過ごしてきました
辛い時も楽しい時も共に乗り越え分かち合ってきた仲です

お互いが いくつもの戦いで傷を負い まともに身体が動かせないのも知っています

それでも どちらかが行き どちらかが残るのです

金太浪の仲間のために 最後の希望となり最後の犠牲となるために

ウサギは満月が輝く夜空を見ながら
「俺は表だ 若い頃 競争をしてな そいつ裏になると動けない奴でさ それから俺は裏を見るのが嫌いになって いつも表を選ぶことにしてるんだ」と言いました

リスは笑いながら
「変な理由だな それに昔の事を思い出すなんて満月を見てホームシックか」と言いコインを夜空に弾きました

表が出ればウサギが三日月のクマを 裏が出ればリスが三日月のクマを

コインは満月に照らされキラキラと光ながら回転します

それは夜空を流れる星のようでした

そしてコインは黒い影の中に消えました

比類なきオスのクマへ

リスとウサギは我が目を疑いました

宙に浮いてたコインを黒い影が一瞬でさらってしまったのです
「残念だったね お二人さん コインは表も裏も出なかった」

リスとウサギは声のした方を見ます

「だから 俺が三日月のクマを連れてくる」とコインを羽で もてあそびながらキジは言いました
「キジ!死にに行くようなものだぞ」とリスが言います
ウサギも「これ以上 仲間の犠牲は要らない」と言いました

キジは
「おいおい 行く前から死ぬみたいに言わないでくれよ こう見えても俺は旅のプロだし修羅場もくぐり抜けたタフガイだぜ」と言いました

「それに怪我で まともに動けない あんたたちを行かせるほど金太浪の仲間は腐ちゃぁいねよ」と羽でリスとウサギの後ろを示します

そこには金太浪の仲間たちがいました

「じゃあ皆 リーダーが悪さしないように見といてくれよ 俺は ちょくら行ってくるぜ」と山に芝刈りに行くような軽い感じで言いながら キジは夜の闇へと姿を消しました

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キジがアジトを出てから5日がたちました

未だにキジは帰って来ません リスとウサギは作戦が失敗したことを感じました

計算では3日あれば 遅くても4日で帰って来れるはずなのです

リスとウサギが次なる作戦を考えていた時にアジトのドアが勢いよく開きました

そしてドアから大きな影が入ってきます

リスとウサギは驚きました
ドアから入って来たのは 金太でした

「やっと見つけたよ」と金太は言いました
リスとウサギは紐で縛られ捕らえられてしまいました

そして ある場所へと運ばれます

その場所は 森の中 あの金太と相撲勝負をした場所でした

「ここで全てが始まった ここで終わらせよう」と金太は言いました

キツネがマサカリを持って金太に近づきます
金太はマサカリでリスとウサギとの因縁を終わらせるつもりのようです

金太がマサカリに手を伸ばした

その時 大きな唸り声が響きました 皆が驚き動きを止めます

森の中から大きな それは大きな影が出てきました

皆が森から出て来た大きな影を見ている間にリスとウサギを縛る紐が解かれました
解いたのはキジです

キジは「すまん あのクマさん 蜂の巣を見つけては取って食べるもんだから帰るのに時間がかかった」と言いました

そう 森から出て来た大きな影は 比類なきオスのクマ 森の守護神 あの三日月のクマでした

三日月のクマは「ハチミツ大好き」と言いながら土俵に上がります

その大きな体は金太の四倍はあるでしょう

金太は土俵に上がった三日月のクマを見て「おもしろい」と呟きます

そして比類なきオスのクマと恐れられた三日月のクマと金太の相撲勝負が始まりました

三日月のクマの爪が金太を狙います
金太は それを紙一重によけ 三日月のクマのあいた横腹を殴り込むのでした
三日月のクマにダメージはないみたいです

三日月のクマは爪での攻撃で金太のバランスを崩し そして 牙をむき出し金太に襲い掛かっていきます
金太は牙を片手で掴むと 足を後ろに引きました

リスとウサギは それが あのイノシシを倒した必殺技を金太が出そうとしていることに気づきました

金太は後ろに引いた足を勢いよく前に蹴り出します
三日月のクマは金太の卑怯卑劣な必殺技のことを知らないのです

リスとウサギが叫びます
同時にキツネも叫びます

キツネにとって金太は大事な存在でした
初めて会った あの日に金太から吉備団子を貰ってから離れることが出来なくなったのです
お供をせずにはいられなくなったのでした

リスとウサギ そしてキツネの叫びが空気を揺らします
キンタ負けるなーー!!

相撲勝負から 数日後 三日月のクマは金太の元へ ハチミツを持ってやってきました

金太はハチミツを見ると つまらなそうに「要らない」と言いました

三日月のクマは
「冷たいわね 私を女にしたくせに」とむくれました

三日月のクマは金太の強烈な金的を受け性転換手術をしたのでした
比類なきオスのクマは 今はメスになりました

めでたし めでたし

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