静岡県 堂ヶ島温泉1 社員旅行のバスの中

2022年1月22日

2016年4月 仕事先の旅行に行った時の話だ

この会社では毎年恒例で1泊2日の旅行がある

自分は 毎年この旅行に参加しているのだが
地名を覚えるのが苦手なのと 酒を飲んでいるのとが合わさって
いつも どこに何を見に行ったのかが思い出せない

思い出せるのは あの人は こんな感じだったな~とか
あの場所は何となく記憶にあるなとか その程度

しかも 毎年参加をしているために
旅行の記憶が混ざり 何回目の どの旅行の思い出なのか 記憶が曖昧になるのだ

せっかく旅行に行っているのに思い出が ほとんどないのが ある意味 恒例だった

だが今回の旅行は違う

何が違うのかと言うと自分がブログを始めていることだ
自分では覚えてられないこともブログに書いとけば後々 読み返すことが出来る

都合の良いことに自分のブログタイトルには日記と言う言葉が入っている
と言うわけで
今回の旅行を日記にしとこうと思い それを前提に旅行に行ってきたのだ

2016年4月9日

旅行当日 集合時間が6時45分 出発が7時だった
天気は生憎の雨のちくもりだ

エアー君も この会社の旅行に参加するので
自分かエアー君の車の どちらかに乗り合わせて集合場所に行くのだが毎年恒例だった

だが 今回は自分とエアー君をオジキが迎えに来てくる手はずになった

オジキと呼んでいるが実際の叔父とは関係なく
自分とエアー君が 勝手に そう呼んでいるだけの愛称である

オジキは 自分よりも10歳ほど年上で顔の彫りが深く背が高い
性格は真面目と言えるのだが 話をしてみると何かが抜けているような印象を感じてしまう

「オジキは不思議ちゃんの所があるよな」と前にエアー君が言っていたが まさに その通りだと思う

そのオジキ 予定では6時前後に車でエアー君を迎えに行き その後 自分を迎えに来て
集合場所に6時20分ぐらいに到着
集合時刻よりも早めに着いて バスでの席を好みの場所に座れるように確保すると言う話だったのだが

当日 オジキはエアー君を5時30分に迎えに来た

そんなに早く来るとは思っていなかったエアー君は まだ出掛ける準備が出来ていない

オジキは そのまま車の中で30分ほど待ったそうだ
その後 準備が出来たエアー君を乗せてオジキは自分を迎えに来てくれた

集合場所には当初の予定通り6時20分ぐらいにつくことが出来た

集合場所には 大型バスも来ていて オジキはバスに乗り込むとサロン席の少し前の席を選んでいた

サロン席と言うのは別名 宴会席と呼ばれ
バス後方にある両側の座席を回転させ 中央にある長方形のテーブルを囲めるようになっている

両側に それぞれ4人が座れ 最後尾の座席に5人が座れるように配置されている
合計13人が座れ 酒好きな人やガヤガヤと騒ぐ うるさい人が大抵 座る席だ

自分とエアー君は 最初から宴会席に座ると
話を喋り聞かされ 酒を飲みで疲れるからと言う理由で 今回はバスの中心近くの座席に座ることにした

今回の社員旅行は総勢29人が参加する

社員だけではなく その家族も何人か参加している
最近は社員旅行に参加する社員が減ってきたせいで 家族を巻き込まないとバスが埋まらないのだ

大雑把に今回 旅行に参加している人を説明しよう

まず会社のツートップ 会長と相談役
次に数少ない女性社員2人
1人は何十年も会社で働いていて 最近 耳が遠くなっている年配女性
もう1人は 会社の紅一点 会長の愛娘だ 年齢は30前後だったと思う

自分は人の年齢を覚えないので正確なことは分からない
自分よりも年上か年下かだけが 自分の判断基準のため年齢を聞いても忘れてしまうのだ

この会長の愛娘をオタサーの姫と言う言葉から姫を借りて来て愛姫(マナヒメ)と命名しよう

このブログの
計算通りいかないのは もう人生のスパイスみたいなもんだなに登場した親分も旅行に参加している

今回は奥様と子供を連れての参加

親分には4人の子供がおり上3人が男の子で下が女の子だ 女の子は小学2年ぐらいだったと思う
この女の子をチビ姫と命名しとこう

続いて 社長だ 社長も奥様と子供を連れての参加
子供は まだ2歳の女の子だ プチ姫にしとく

整理すると
旅行に参加している女性は 女性社員2人 奥様が2人 チビ姫プチ姫の2人で計6人
男の子3人

と言う事は29名からマイナス9名引くことのイコール オッチャンだらけの式が出来上がる

バスの中はオッチャンだらけなのである

その中には自分とエアー君 オジキも含まれ虚空に叫べに出て来たクマさん先輩もいる

実を言うと クマに似ているわけではなく 本人がクマのプーさんに似ていると言っていただけで
さらにはプーさんにも似ていないのだ 当然クマモンにも似ていない

観光会社の添乗員もオッチャンである

他のオッチャンまで説明していたらキリがないので 話を旅行に戻す

バスは7時過ぎに出発した

毎年恒例の誰か1人は出発時間に遅れると言うあるあるのせいで少し遅れての出発だった

動き出したバスの中でバスガイドの年配女性が色々と注意事項や旅行の予定を説明した

このバスガイドさんの声は 多少 甲高く耳障りであるのだが
チェンジのシステムはないだろうから我慢するしかない

会長と社長の挨拶が終わると
どこかしらで缶ビールや缶チューハイを開ける音が聞こえた

朝っぱらからバスの中で飲むのが この旅行の醍醐味なのだ

自分とエアー君も缶ビールを開け飲み始める

バスの後ろの宴会席では 早くも騒がしい系オッチャン達がエンジン全開で喋り始めている
これを聞くと いよいよ旅行が始まったと実感するのだ

バスは走り出した

自分はバス中央の席からバスの中を見回す

誰が どこに座ったのか気になったのだ

バスの前の方は奥様と子供たちが座っている チビ姫プチ姫も前の方だ

会長の愛娘 愛姫は どこに座ったかなと思い見ると
人畜無害タイプのオッチャンの横に座っていた

すでに缶ビール1本を飲み終えた自分は 内心 舌打ちしながら自分の膝の上に座れば良いのに 空いているんだからと思ったが

パパである会長が 自分の真後ろに座っていることに気付き口には出さなかった

バス中央の席は おとなしめタイプの人達が座っている 年配女性社員も中央席だ
自分は首を回しバスの後ろを見る

バス後部の宴会席の ひとつ前にオジキの姿が見えた
2人で座れる席を1人で独占している

こっちはエアー君と隣り合って席に座り 狭い思いをしているのにな!と意味のない八つ当たりをしつつ自分は宴会席を見る

13人分のある座席のうち 座っているのは5人だけだった

テーブルには ツマミのお菓子が早くも散乱している

宴会席のバス右手側にクマさん先輩宴会部長と名高いオッチャン 明石家さんまさんを4で割ったような明るさと お喋りが売りの人 アカチさんと命名しよう が座っている

その対面 バス左手側に沖縄出身の怒る事のないオッチャンが座っていた

最後尾の5人掛けの座席には社長スキンヘッドのオッチャン

スキンヘッドのオッチャンについては このブログの男気を見る 5にて少し説明しているので
ここでは 割礼……ではなく割愛しよう

旅行に参加する社員が減ると共に宴会席に座る人も減っているようだ

バスは千葉県の柏インターから高速道路へ

今回の旅行は静岡県の堂ヶ島温泉にて宿泊である

出発前に渡された旅程表を見ると 7時出発 最初の観光場所11時15分着とある

約4時間をバスの中で過ごし移動するわけだ

随時トイレ休憩をするだろうから 実際に走る時間は少なくなるだろうけど
最初の観光をするまで約4時間かかるのには違いない

出発してから15分ぐらいした頃 自分とエアー君は落ち着きを無くしていた
缶ビールを2本ほど飲んだ時点で この席に飽きてきたのだ

バスの窓から見えるのは どんよりとした冴えない街並みだ
咲いてる桜も色あせ味気ない

自分もエアー君も黙って座ってられるタチではない

自分とエアー君は おもむろに席を立ちバスの後部にある宴会席へと向かう
すると
「どうせ我慢できないのだから最初から そっちに座ってりゃいいんだよ 酒好き2人は」と親分が言った

バスの中に苦笑まじりの笑い声が起こる

返す言葉もない

バスは常磐道から首都高へと進む

首都高はカーブや坂が多いのでバスが揺れ 誠に居心地が悪い

それに拍車をかけるようにバスガイドが
やれスカイツリーが見えるとか東京タワーが見えるとか富士山がチラ見できるとか騒ぎ始めるのだが

うちらは そこまで田舎モンではない 今更 そそり立つスカイツリーを見ても興奮はしない
しかも肝心な所にモザイクがかかっている

首都高は所々 渋滞をしていて
観光会社の添乗員が焦り始めているのが傍目に見ても分かった

今回の旅行にはフェリーに乗船があるので それに間に合わないと添乗員の大失態になるだろう

渋滞の首都高を抜けバスは東名道に入った

元々 トイレの近いオッチャンたち 酒を飲むことで 更にトイレを欲する

この辺りから トイレ休憩が頻繁になる

自分は旅程表を見た時から パーキングエリア巡りトイレ観光の旅になるだろうと思っていた

今回の旅行を日記にするために自分はカメラを持って来ている

立ち寄ったトイレ全ての写真を撮ろうかとも思っていたのだが
実際にカメラを向けて見ると周りの人が変な目で自分を見ている事に気付いた

確かに冷静に考えるとトイレの写真を撮っているのは変態に見える
下手したら盗撮疑惑まで浮上しかねない

自分はトイレの写真を諦めた

まだ旅行は始まったばかり撮るべきものは沢山あるはずだ

バスは東名道から清水インター そして最初の観光場所 梅蔭寺へと向かう

休憩中のバスを撮ってみた
どこで休憩したときなのかは忘れた

天気が良くなっている
幸先のいい出だしである

続く